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16A8直結二段アンプ |
【始めて見る16A8】
1999年4月5日のことでした。
会社の宇多さんや鳥澤さんとは前からの知り合いで、BMの会については聞いていました。とある飲み会でおふたりといっしょになり、その席で宇多さんから16A8と6V6GTをいただきました。16A8は6BM8の16Vのバージョンとのこと。シゲシゲと眺めるとなかなか精巧にできています。そのときは「そのうちぜひ作ってみます。」とかなんとか適当に言っておいたと思います。
最初は「折角もらったのに作らないのはなんだか悪いし、できないわけじゃないのだから。」とか言いながら始めたことを白状します。ところが、基本的にモライモノに弱いこともあり、作業をすすめていくうちにおもむろに気合いが入っていきます。結構はまってしまうことになりました。なんだかいつものパターンです。
【簡単な回路から】
いきなり超三を作ってもよかったのですが、「ハイできました」では面白くないと思い、真空管回路の勉強もかねて、手始めにより簡単な回路をテスト的に作ってみることにしました。16A8には三極部と五極部が入っていますので、1本で二段アンプを構成することができます。これを直結で用いることにしました。いわゆるLoftin-Whiteアンプです。
16A8/6BM8のデータや真空管の動作については;
「真空管アンプ製作ガイド」誠文堂新光社 MJ 無線と実験編集部
「(復刻版)真空管活用自由自在」誠文堂新光社 東芝・電子管技術部
を参考にしました。
「製作ガイド」はいろいろな真空管アンプの回路の説明や6BM8のデータシートが参考になりました。シャーシ加工や配線方法などもていねいに説明してあり、ビギナーには良い資料と思います。誤植の類が多いのが問題です。
「自由自在」は6BM8(t)の動作例が参考になりました。時代(?)を感じて面白い本です。6BM8のデータシートも掲載されています。
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16A8 Direct Coupling Amplifier
A simple direct coupling two stages amplifier which is called Loftin-White amplifier. This circuit couldn't gain enough dumping factor becouse of the low input impedance of the output transformer. DF@8ohm was 0.7 approx. Very weak low.
ざっと配線をチェックし、電源とCDプレーヤをつないでみました。いきなり発振とハムの嵐です。ヤレヤレ。
●高周波発振
回路を配線して各部電位をチェックして異常がないことを確認し、CDをつないで宇多田ヒカルをかけると派手に発振しています。非常用AMラジオをつけるとあちこちの周波数で宇多田が・・・。もっともこの段階で回路の成功を確信しました。(笑)
高周波発振を押さえるにはフェライトビーズが便利です。終段プレートにフェライトビーズ(アミドンFB801)3ターンを勢い良く突っ込み、難なくおさまりました。
●低周波発振高周波発振はとまり、AMラジオから宇多田は聞こえなくなったのですが、電源投入/切断時の動作がとても不安定で、音も発振気味です。これは、入力ピンジャック〜初段までを面倒くさがってシールド線を使わなかったのが原因でした。手持ちのシールド線で配線しなおすと、安定した動作になりました。真空管入力ということでインピーダンスが高く、ストレイ容量経由でビシバシ回り込むようです。
●電源ハム
電源ハムが発生してしまい、以前さんざん勉強料を払ったはずなのにと少しショックだったのですが、 原因はトランスのアース端子を接続し忘れていたためで、これを接続してハムは消えました。
音質を手持ちのICアンプ(STK075)と比較すると・・・・全然低域が出てない。出力インピーダンスはおおむね7Ω程度。さすがにダンピングファクター(DF)が足りません。12KΩ:8Ω程度の出力トランスを用いればDF=2@8Ω以上にはなり、使い物にはなるでしょう。
しかし、高域は非常に鮮やかでびっくりしました。STK075アンプとは比べ物にならない鮮やかさです。
【PG-NFBをかける】
出力インピーダンスを落とすために、NFBをかけることにしました。NFBにはいろいろなやりかたがありますが、OPT二次側からのオーバーオールNFBはハナから却下、かといってPK-NFBも手持ちの高耐圧コンデンサがないので、単純にPG-NFBに。PG-NFBでも普通はコンデンサが必要なので、初段負荷抵抗を終段プレートに接続することにしてしまいました。
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16A8 Direct Coupling Amplifier with PG NFB
The easiest way to gain enough dumping factor for Loftin-White amplifier without a capacitor in the feedback loop. DF@8ohm became over three, 3.3 approx.
電源を入れてみると、ガタッと音量が低下しています。「おーおー、NFBが掛かっとるわい。」
そして低音もバッチリ!高域もよい感じです。DF@8Ωは3程度。
さて、この回路には、電源投入時の前段と終段の立ち上がりの時間の差から生じる電源供給タイミングに若干の問題を残しています。しかし、デジタルテスターで計った限りでは100mAは流れないようですし、なにより単管2ユニットですのであまり大騒ぎするほどの問題ではないようです。
電源回路は下図のようにしました。
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Power Supply for 16A8 Amplifier Circuits
In famous Akihabara, some shops supply various cheap high voltage electrolytic capacitors ordinaly used for switching regulators. They are suitable for power supply circuit of tube amplifiers.
自作の真空管アンプではじめてモノになったこの回路はとても気に入りました。1か月ぐらい聴き込んだでしょうか。この回路は超三の電圧帰還管を抵抗1本で置き換えた回路なのですね。「超抵抗回路」といったところでしょうか。
Oct.17,1999