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2SA1470/2SC3747 コンプリメンタリSEPP出力アンプ |
【製作意図】
長い間ICのキットのアンプを使ってきたのですが、どうもイマイチということになり、改装を考えました。最近手作りアンプの会ではフィリップスや東芝の最新のオーディオ用パワーIC(たとえばこれやこれ)が人気ですが、今回はあえてディスクリートの標準的なアンプを作ってみることにしました。
【構成】
回路はごく標準的な構成にしました。特別な部品はいっさい使っていません。
初段は超高hFE・ローノイズの優秀な2SC3112Bで構成する差動増幅器です。特にペアリングなどはしていませんが、熱ドリフト対策のため、2個の2SC3112Bをエポキシ系接着剤で貼り合わせて熱結合するとともに、非反転出力にも反転出力と同じ1.5KΩを入れてあります(PCがだいたい同じになるように)。入力の1KΩは発振対策です。
このアンプは基本的にDCアンプですし、初段がバイポーラということでベース電流も流れますので、入力端にDCカット用の10μFのフィルムコンデンサをかませてあります。
定電流回路は手持ちの2SC2719(2SC1815Yのような物)で構成し、約2.4mAを差動増幅器に流しています。
実測していませんが、初段のみで40dB程度の電圧ゲインがあると思います。
2段目は手持ちの2SA1175(2SA1015Yのような物)で、28dB程度の増幅を行っています。エミッタにVRを入れて、差動増幅器のアンバランス吸収と、出力電位の設定を行っています。500Ωは通常の半固定抵抗器を使いましたが、多回転のトリマーを用いた方が調整が楽だと思います。
2段目のコレクタに入っている2SC3747はVBEマルチプライヤーで、VBE(約0.6V)を(1KΩ+2.2KΩ+2KΩVR)÷1KΩ倍します。コンプリメンタリのトランジスタを用いるSEPP出力のパワーアンプでは一般的なバイアス方法と思われます。温度変化に対する安定性や熱結合のしやすさを考えると専用のダイオードかVBEマルチプライヤーが良いと思います。
エミフォロ段は、2SC3747/2SA1470のダーリントン出力です。サトー電気で売っている、安価な、フルモールドパッケージのパワートランジスタということで探したら、この品種になりました。基本的にはスイッチング用のトランジスタのようです。もちろんオーディオ用ということで定評のある石を使っても良いのですが、高いですよね。
3個の2SC3747と2個の2SA1470はすべて一つのヒートシンクの上に実装し、熱結合してあります。特にコンプリメンタリペアのセレクト品などは使っていません。
フィードバックは出力端から差動増幅器に戻す形とし、最終的なゲインをだいたい72.7KΩ÷4.7KΩ=24dBとしています。
電源は、終段以外を三端子レギュレーターで安定化しています。これによってだいぶ電圧を損しますが、電圧増幅段でハム等が出ると面倒だし、まぁ安全策です。
調整は;
●500Ωを回して出力がゼロVになるように調整する
●2KΩを回して無信号時の終段アイドリング直流電流を100mA前後で、おおむね左右両チャンネルで同じになるようする
を数回繰り返して、オシマイです。
コンデンサは、6.8μF/4.7μFがタンタルコン、10μがフィルムコン、0.1μFと0.01μFはレギュレータの動作を安定させるためのセラミックコンデンサです。
固定抵抗は、終段の0.47Ωが金皮ですが、他はすべてカーボンの1/4Wの安価な物です。
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Amplifier Section |
電源には、中学生の頃にお小遣いで買った大切なTANGO PB-30Sを投入します。ずっとICアンプの中に入っていたのですが、このトランスは活用していきたいと思って今回のアンプを作ったわけです。
LEDは電源のインジケータ用、10μFはフィルムコンです。
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Power Supply Section |
【試聴】
ワイド・フラット。細かいニュアンスまで再現する、良いアンプだと思います。長期にわたって使えそうです。最大出力は10W@8Ω程度と思います。
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2SA1470/2SC3747 Complementary SEPP Amplifier |
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Photo by Ueno-san |
Dec.6, 2000