カソードフォロアのゲインとインピーダンス



【三極管カソードフォロア】



まず、簡単のために三極管のカソフォロについて考えてみます。小川さんと同じで、ここでもオーディオ帯域の中域を対象とする交流等価回路のみを考えます。

出力ループは、定電圧源を用いる交流等価回路とします。小川さんもそうしていることだしね。入力ループも定電圧源を用いる等価回路。グリッドバイアスは省略します。




eIN 入力電圧(交流成分)
eG 対カソード グリッド電圧(交流成分)
eOUT 出力電圧(交流成分)
iP プレート電流(交流成分)
rp 真空管の内部抵抗
rK カソード抵抗(負荷抵抗)
μ 真空管の増幅率


カソードフォロアの等価回路




では早速ゲインの計算から。



まず、出力ループにKVLを適用し、

μ・eG = iP・rp + eOUT (式-1)


次に入力ループにKVLを適用し、

eIN = eG + eOUT (式-2)


出力交流電圧の定義より、

eOUT = rK・iP (式-3)



(式-1)〜(式-3)より、

μ・(eIN - eOUT) = eOUT(rp/rK + 1)

μ・eIN = eOUT(rp/rK + μ + 1)



ゲインを A = EOUT/EIN とすると、


A = eOUT/eIN = μ/(rp/rK + μ + 1)




ありゃ、rP/rK が残っちゃったぞ?? 気にしない、気にしない。rp≪rKを想定すればええとや。


A = eOUT/eIN ≒ μ/(μ + 1)

・・・・・



次、出力インピーダンスの計算


インピーダンスを;



rOUT = eOUT/iP [ただしeIN=0のとき



と定義すると、



μ・eG = iP・rp + eOUT (式-1 再掲)

eIN = eG + eOUT (式-2 再掲)




(式-1)および(式-2)より、


μ(eIN - eOUT) = iP・rp + eOUT



rOUTの定義の条件より、eIN=0なので、



- μ・ eOUT = iP・rp + eOUT


(μ + 1)eOUT = - iP・rp


ゆえに、


rOUT = eOUT/iP = - rp/(μ + 1) [ただしeIN=0



真空管の三定数の定義より、rp = μ/Gm なので


rOUT = eOUT/iP = - μ/{(μ + 1)Gm} [ただしeIN=0


ありゃ?? またいつもと違うがにー。 しょうがない、μは十分大きいと想定して、μ≒μ + 1 としちゃおう。



rOUT = eOUT/iP ≒ - 1/Gm [ただしeIN=0



符合がマイナスになってしまいましたが、等価回路(上の図)で電圧と電流の方向が逆なので、これはいたしかたなし。


続き(多極管カソードフォロア)を待て!



Apr.19, 2001



戻る